2020年8月7日

家で看取るとは

誰もがいずれ迎える「最期」について日本における状況として、約8割が病院で迎えているという。国際的にみても病院での死亡率が高い状況となるが、今後訪れる「多死社会」において、政府としては医療費抑制を目的に「4割を自宅にて」という目標を掲げている。
「最期まで住み慣れた自宅で過ごしたい」という希望をもつ方が増えてきているが、いざそういった状況に自身や家族が置かれた場合、果たして本人の希望通りの最期を迎える/迎えさせてあげる事が出来るだろうか。

自宅での看取りは可能なのか?

日本における状況は上述の通りであるが、国は「地域包括ケアシステム」を推進しており、高齢者が住み慣れた地域・自宅で最期を迎える事が出来るような体制作りをしている。
まずは、本人の意思を家族と確認しておく事が重要とは言えるが、家族だけで最期まで介護出来るだろうか・・・の不安は拭えません。しかしながら、「最期まで自宅で」といった選択をした場合、在宅療養を支える様々なサービスを利用する事で、介護負担を軽減しながら自宅での最期を迎える体制を整える事は可能(自宅での看取りは可能)と言えます。

どのようなサービスを利用可能か?

自宅での看取りには、医療の力だけでなく介護の力も必要となります。まずはケアマネージャーに相談し、介護サービスを利用出来る状態(要介護認定を受ける)にしましょう。

<介護系サービスの例>
・デイサービスの利用(食事、入浴など)
・ショートステイの利用(レスパイト目的での利用など)
・ヘルパーの利用(身の回りの世話)
・福祉用具レンタル(車椅子、介護用ベッドの手配など)

<医療系サービスの例>
・訪問診療(かかりつけ医による自宅での診察、最期の死亡確認など)
・訪問歯科(自宅での歯の治療など)
・訪問薬剤管理指導(薬剤師が自宅訪問し服薬管理などを行う)
・訪問看護(かかりつけ医の指示により自宅にて療養上の世話や医療行為を行う)
これらの多職種が連携し、自宅での看取りを支えます

訪問看護ステーションとして

当ステーションでも「最期まで自宅で」という希望の利用者様及びご家族様のお手伝いさせて頂く事があります。年齢・性別・家族状況等は様々ではありますが、「自宅で最期を迎えられて良かった」というご家族様の声が多く、その選択に納得された方が多いのではないかと思います。利用者様及びご家族様にも不安が多いのは事実ですが、その思いに寄り添い多職種連携のもと、最期までお手伝いさせて頂きます。